厚生労働省

治療と仕事の両立支援ナビ

両立支援の取組事例

健康経営の一環として「治療と仕事の両立支援」にも取り組む

株式会社釧路製作所

総務グループ 総務グループ長
山崎 英司 氏

会社名
株式会社釧路製作所
所在地
北海道釧路市川北町9番19号
事業内容
鋼橋・建築用金属製品製造
設立
1956年9月
従業員数
104名(2023年8月現在)
平均年齢
39.8歳 /男女比 男性8.7:女性1.3
産業保健スタッフ
0名

株式会社釧路製作所は1956年に雄別炭礦鉄道株式会社の子会社として設立された橋梁メーカーです。2016年「釧路地区で圧倒的な存在感のある100年企業を目指す」という経営ビジョンを改めて策定、橋梁事業の将来的な縮小を見越し、高度な溶接技術と金属加工設備機械を活用することで事業化が期待できる鋼製水門製造事業の新規参入を目標に掲げました。また、新規事業へ挑戦する会社の姿勢を示し社員に挑戦を促すため「守りから挑戦する企業へ」とのスローガンを掲げ、生産性向上に向けた投資と高度な溶接技術の伝承に取り組んでいます。平成31年に「北海道働き方改革推進企業認定制度」が創設され事を受け健康経営に取組み、令和5年3月に認定を受けました。さらには同年4月には経済産業省 健康経営優良法人認定制度による「健康経営優良法人2023」に認定されました。

治療と仕事の両立支援に取り組んだきっかけをお聞かせください。

製造業界、建設業界は特に若者離れ、生産労働者の減員という問題があり、必要な人財確保のために企業ブランドの明確化、労働環境の再構築が必要と考え、経営方針として「北海道働き方改革推進企業認定制度」申請に取り組みました。
その一環として継続的に働いてもらえるよう、人・健康に優しい経営の具体化に注力しました。

両立支援を行うための仕組みや支援者・支援制度をお聞かせください。

「治療と仕事の両立支援」に特化した支援策はまだ制度化されていませんが、状況に応じて下記制度を適用するようにしています。
・テレワーク制度の弾力的運用
・短時間勤務正社員

貴事業場の治療と仕事の両立支援の具体的事例(実例・実績)をお聞かせください。

症状があり、泌尿器科を受診したところ膀胱がんが判明した従業員がいます。会社に相談し、有給休暇取得で治療(約1か月間)した後、本人の希望もあり復職しました。罹患前は現場代理人の立場でしたが、復職後は本人との相談の上、現場ではなく本社のデスクワーク職へ配置転換しました。障がい者認定となりましたが、業務と両立しやすい配置転換や社内に両立しやすい雰囲気があったことが良かったと思います。
現在でも取締役として所属しています。

社外資源の活用状況についてお聞かせください。

従業員が病気やけがにより就業不能になった場合の収入を補償するために、2021年からGLTD制度を導入しました。
また、障害者就業・生活支援センターからの紹介での就業トライアルにも取組んでいます。

両立支援に取り組まれたことによって生じた良い効果についてお聞かせください。

「北海道働き方改革推進企業」や「ダイバーシティ経営企業100選」など健康経営関連の認定を複数取得したことで、就職希望者が増加しました。

今後の展望・課題をお聞かせください。

「治療と仕事の両立支援」の制度化に関しては会社の成長度合いに合わせて順次整備していきたいと考えています。
また、各種検診や受動喫煙防止、食事、運動など予防策に関しても「従業員の健康生活」を支える制度も充実させていきたいと思います。

取組事例一覧