厚生労働省

治療と仕事の両立支援ナビ

両立支援の取組事例

従業員を一番に大切にするという経営方針のもと、健康保持や増進に向けた取組を積極的に推進

株式会社ケーズホールディングス

人事部 主任 中庭正敬氏

会社名
株式会社ケーズホールディングス
所在地
茨城県水戸市
事業内容
家電製品小売業
設立
1947年3月
従業員数
4826名(2021年12月現在)
平均年齢
40.86歳/男性6:女性4
産業保健スタッフ
12名

ケーズデンキは競争が激しい家電販売業界の中にあっても好況・不況に左右されず着実に成長を続けています。FCを加えると全国に500店舗以上を展開し、お客様から圧倒的に支持される地域一番店をつくり上げていくことが成長の原動力となっています。従業員が健康であることを心から願う気持ちは、創業時から現在に至るまで全く変わることなく、従業員が健康で楽しく働ける会社作りに取り組んでいます。

何がきっかけで治療と仕事の両立支援に取り組まれたのでしょうか?

傷病により会社を休職した従業員に対し、安心して仕事と治療の両立ができるように休職から復職までの環境を整備することと復職後のサポートが必要だと感じたのがきっかけです。

両立支援に取り組む基本的な考え方や基本的な方針を示したものはありますか?

当社グループの企業理念を実行するための行動基準「我が社の信条」の中には「一.我等は今日一日を、健康で楽しく働きましょう」という項目があります。この項目は創業者である加藤馨がおよそ50年前、店舗拡大にあたり従業員に対する行動指針を定めたものです。当社において、従業員が健康であることを心から願う気持ちは創業時から現在に至るまで全く変わっておりません。
従業員が心身ともに健康であればこそ従業員一人一人が最大限のパフォーマンスを発揮することができ、会社の成長や発展に繋がるとともに家電製品の販売を通じ従業員やそのご家族、お客様、お取引様、株主様といったすべてのステークホルダーの生活を豊かにするという会社の社会的責任を果たすことにもつながります。
このことを実現するためにも当社は従業員を一番に大切にするという経営方針のもと、従業員の健康を守ることが何よりも大切であると考えています。従業員の健康保持や増進に向けた取組を積極的に推進し、従業員が健康で楽しく働ける会社作りに取り組んでまいります。

具体的な両立支援の仕組みや支援制度をお聞かせください。

○相談窓口を設置しています。
○医師の診断に基づき、勤務時間や業務内容を考慮しています。
○失効した年次有給休暇を積み立て、傷病により休業する必要がある場合に使用できる「積立有給休暇制度」を設けています。
○傷病により転勤が困難な従業員に対し、勤務地を地域限定とするコースを選択できる「複線型人事制度」を設けています。
〇休職をする従業員は長期間職場を離れることに不安を感じることがありますので、利用できる制度を十分に説明し、安心感を与えることを第一に考えて対応しています。休職中は月に1度の状況確認を行い、復職した際は随時現在の状況を確認したり相談を受ける等スムーズに復職できるようできる限りのサポートを実施しています。

社外資源の活用状況についてお聞かせください。

本人・主治医と連携し、障害者職業センターのリワーク支援を活用しています。

その他特記事項(研修等による意識啓発・労使の協力等)がございましたらお聞かせください。

○社内研修やイントラネットを活用し、利用できる社内制度やメンタルヘルス・健康に関する情報を提供しています。
○労働組合と連携し、休職者へのヒアリングや復職後の状況確認を実施しています。

今後の展望・課題をお聞かせください。

治療と仕事を並行して行っている従業員は、完全に傷病が治癒していないにもかかわらず、通常勤務に戻ることを焦る傾向がままあります。焦らず治療に専念できる環境を会社が整え、再び最高のコンディションで能力を発揮できるようサポートしていくことが重要だと考えています。

取組事例一覧