独立行政法人 労働者健康安全機構 愛媛労災病院
医療機関/支援機関概要
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総務課長 稲富小百合氏
| 所在地 | 愛媛県新居浜市 |
|---|---|
| 設立 | 昭和31年5月 |
| 従業員数 | 337名(令和4年1月現在) |
| 平均年齢 | 45.1歳/男性1:女性9 |
| 事業内容 | 医療・病院 |
昭和31年5月4日開設。平成30年4月1日に病床数を212床から13床削減し、199床の地域密着型病院へと大きく舵を切りました。すべての疾患を対象として治療と仕事の両立支援に取組、働く人々のためにそして地域の人々のために信頼される医療を目指しています。
患者さんの仕事と治療の両立支援に取り組んだきっかけをお聞かせください。
当院が所属する労働者健康安全機構では、すべての疾患を対象として治療と仕事の両立支援に取り組んでおり、全国の労災病院や治療就労両立支援センター、産業保健総合支援センターに両立支援相談窓口が設置されています。また、両立支援活動の推進のため、患者さんと主治医、会社、産業医などの職場関係者を繋ぎ両立支援をサポートする両立支援コーディネーターの養成も行っています。両立支援は、機構本部のミッションの一つであり、労災病院が取り組むべき事業であることから、病院全体で支援体制を構築し、多職種からなる両立支援コーディネーター(現在20名)を中心に積極的に取り組んでいます。
貴院において、患者さんの両立支援に取り組む病院理念や基本的な考え方、方針を示したものがあればお聞かせください。
当院の運営計画書の基本方針に「治療就労両立支援活動の更なる推進」を掲げ、相談件数の増加を図っています。その他、愛媛産業保健総合支援センターと連携を図り、「治療と仕事の両立支援」産業医研修会や愛媛県全域の「両立支援コーディネーター会議」開催に当たり、中心的な役割を果たしています。令和3年度は厚生労働省の「循環器の患者に対する治療と仕事の両立支援モデル事業」に採択され、心疾患等血管分野の相談件数増に取り組んでいます。
院内の両立支援体制をお聞かせください。
当院では、院長を委員長とした「治療就労両立支援推進委員会」が設置されており、毎月1回委員会を開催しています。委員会では、両立支援活動の報告をはじめ、事例発表を含めた支援方法や支援の効果について、意見交換を行っています。
相談窓口では事業者、労働者、患者、患者家族等を対象に認定看護師や医療ソーシャルワーカーが面談、電話で相談を受けています。また、糖尿病の患者については、両立支援手帳を用いて事業者に疾病の理解、緊急時の対応を依頼しています。入院患者さんにおいても入院前から共通の問診表を用いて勤労者情報をデータベース化し、早期から両立支援に関わり、復職に向け退院後も両立支援コーディネーターが面談を行っています。


企業や産業保健スタッフ等との連携方法についてお聞かせください。
まずは患者さんと面談し、患者さんの同意を得て行っています。必要と判断した場合には企業担当者にも同席を求め、患者さんとその家族、医療関係者との3者面談を実施し、両立支援を積極的に推進しています。
産業保健総合支援センターや近隣の医療機関との連携についてお聞かせください。
産業保健総合支援センターは労働者健康安全機構の中の労災病院と同じ組織であるため、連携がとりやすいです。産業保健総合支援センターが開催する研修会に当院の医師、MSW、両立支援コーディネーター等が講師として協力したり、お互いに情報交換を行い、積極的に両立支援に取り組んでいます。
患者さんに院内の両立支援の取組をどのように周知されていますか?
院内には数か所に両立支援のチラシを配置して、患者さんにいつでも手に取ってもらえるように工夫しています。また、診察時に医師からも、病気になっても仕事は辞めずに続けることができる両立支援制度があることを案内してもらっています。また、産業保健総合支援センターを含め、当院の医師が産業医を勤める企業にも広報しています。
今後の展望・課題をお聞かせください。
コロナ禍において、企業への訪問、研修会の開催が中止、延期となっている状況ではありますが、当院で両立支援への取組を行っていることをもっと広く、患者さんや企業の担当者に知っていただき、一人でも多くの患者さんの支援を行いたいと思っています。