厚生労働省

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両立支援の取組み事例

ケガ・病気での休業に備えGLTD導入
従業員の不安解消が会社の役割

有限会社宮窪総合運送

代表取締役専務
松山 一志

会社名
有限会社宮窪総合運送
所在地
愛媛県今治市
事業内容
運輸業
設立
昭和48年10月
従業員数
63名
(2021年1月1日現在)
平均年齢
40代後半/男女比 男性4:女性1
産業保健スタッフ
1名

愛媛県今治市で運輸業を営む宮窪総合運送。しまなみ街道や海路を利用し、瀬戸内の島々への生活物資の配送・宅配、ゴミ収集、引越しなど運送に関するすべてを行う地域密着型企業です。
GLTD(※)の導入など、病気やケガをしても安心して長く働ける環境づくりに力を入れるとともに、人材不足や高齢化が進む運輸業界での人材の育成や確保にも役立てています。

※GLTD(団体長期障害所得補償保険)とは、従業員が病気やケガなどで長期間働けなくなったときに収入減を一定額補償(最長で定年まで)する民間の団体保険のこと。

宮窪運送は「Life Port」という言葉を掲げていらっしゃいますが、これはどういう意味でしょうか?

弊社は瀬戸内に面した総合運送会社です。しまなみ街道の通っている島、船でしか渡れない島など、様々な島嶼部に物資を運んでいるのですが、我々は物だけではなく“生活(Life)”を運んでいると自負しています。 また島々の老人、単身赴任の公務員、子供たち、それらの人々との交流も弊社の仕事の一部だと思っています。
生活のための必要物資を預かっていますから、それを運ぶドライバーをはじめとする弊社の従業員が健康でいなければなりません。 いつも健康で問題なく配送ができる、もし病気やケガになってしまった場合にも配送を継続しなければならない、そして病気やケガをしても会社を辞めず、お金のことを心配せずに治療に専念してもらい、元気になって元の職場に復帰することを望んでいます。

具体的に従業員に対して行っている両立支援施策はどういうものがありますか?

通院や治療のためのシフトの変更や就労時間内での通院時間の確保、総務財務部を窓口とした相談対応をしています。
また両立支援の前に、従業員が健康でいるために年2回の健康診断は当然ですが、二次検診が必要な従業員には積極的に受診を勧奨し、全額会社負担で精密検査を受けてもらっています(就業時間扱い)。
弊社のような運輸業界は、24時間稼働しています。病気への配慮とともに、ケガにも気を付けなければなりません。事故は1人での作業時に発生しやすく、1人作業時の事故を未然に防ぐためには従業員の日々の様子を注意深く観察することが大切です。 ドライバーの休憩室などにこまめに顔を出して雑談などを交わしながら、顔色や体調をさりげなくチェックしています。 しかし、そのように注意をしていても、荷役作業中の骨折などのケガはある程度の確率で起こってしまいます。
病気やケガの治療などで会社を休まざるをえない時に、会社としても休業期間の補償をできないかと思い、2019年8月にGLTDに加入しました。



ドライバーの休憩室には安全と健康に関するポスター類を掲示。
こまめに顔を出してコミュニケーションをとっている。

ドライバーの中には、独身者、高齢者、家族の介護が必要な者など、さまざまな事情により休職すると生活が困窮してしまう可能性のある従業員もいます。
そんな従業員のために、休職中も何らかの補償をする必要があります。
その1つがGLTDへの加入ですが、この他にも弊社には会社都合により死傷病をして休業した場合には「100分の60制度」というものがあり、給与の60%を補償しています。 また、GLTDの他にも長期休業保険にも加入していますので、もしもの場合にもある程度の収入を確保することができます。
さらに従業員のがん保険にも加入しており、これらはすべて会社が保険料を負担しています。

手厚い補償制度を設けてらっしゃいますが、今後さらに取り組みたいことはありますか?

会社の役割は、従業員のもしもの時の不安要素を取り除いてあげることだと思います。 安心して仕事ができる環境を整えることで、地域の人々との交流も深まり、仕事への好影響も出ます。従業員の健康相談などは総務財務部を窓口として、1人1人の個別性に合わせた支援をしていきます。
GLTDなどの補償制度の導入により、ドライバーの口コミで“人が人を呼ぶ”人材確保にもつながっていますので、このような制度は積極的に拡充していきたいと思います。
また、最近はコロナ禍において在宅比率が高まり、宅配のニーズが高まっていますので、さらに安全に注意しつつ、従業員が長く安心して働くことができ、物を配るだけでなく“気”を配れる企業を目指していきます。


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