長野 治療と仕事の両立支援セミナー
- ホーム
- 治療と仕事の両立支援シンポジウム/セミナー
- 2019年度 両立支援シンポジウム/セミナー
- 長野 治療と仕事の両立支援セミナー
開催概要
開催日時
2020年1月29日(水)13:30 - 15:50
場所
長野市芸術館3F アクトスペース
主催
厚生労働省/長野労働局
共催
長野県地域両立支援推進チーム
プログラム
| 時間 | 講義内容 | |
|---|---|---|
| 13:30 〜 13:40 | 開会挨拶 | 長野労働局局長 中原正裕 |
| 13:40 〜 14:40 | 基調講演 | ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ 統括産業医 岡原伸太郎氏 |
| 14:40 〜 14:50 | 休憩 | |
| 14:50 〜 15:10 | 企業取組事例紹介 | ミネベアミツミ株式会社 軽井沢工場 保健師 小林きよみ氏 |
| 15:10 〜 15:40 | 医療機関取組事例紹介 | 長野市民病院 がん相談支援センター 特定社会保険労務士 両立支援スーパーバイザー 北原啓祐氏 |
| 15:40 〜 15:50 | 産業保健総合支援センターからのご案内 | 長野産業保健総合支援センター 労働衛生専門職 両立支援促進員 中村恒雄氏 |
開催レポート
基調講演
「治療と仕事の両立支援の進め方」
ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ Global Health Services 健康管理室 統括産業医 岡原伸太郎氏
突然大きなけがや病気に見舞われると、十分な情報が得られないまま仕事や家庭のことなど不安ばかりが頭をよぎり、どうしてよいのか分からずに仕事を辞めてしまうケースは少なくない。岡原氏は「一人で悩むのではなく、『まずは相談』を企業の基本的な文化にしてほしい」と呼び掛ける。その上で「従業員、会社、主治医や医療機関という3者間の情報共有が必須」と当事者である従業員を孤立させない体制の重要さを説く。さらに、情報共有において「当事者と関係者が要望(Want)とすべきこと(Should)、そして今できること(Can)をすり合わせ、互いに納得の上で進めることが大切」とした。また最後に、「制度を整えることはもちろん必要です。ただ、制度は万能ではなく、公正性と柔軟性の間に矛盾を生じることもあります。それを関係者がいかにすり合わせるかが重要です」と、両立支援にはフレキシブルな対応が欠かせないことを改めて説明した。
各企業・医療機関の取組
「ミネベアミツミの取組紹介」
ミネベアミツミ株式会社 軽井沢工場 保健師 小林きよみ氏
長野県御代田町に本社を置く同社は、ボールベアリングなどを製造する総合精密部品メーカーである。従業員数約1,300名の軽井沢工場に保健師として勤務する小林氏が登壇し、入院治療による休職後、復職面談等を通じて本人の就業意欲・治療状況等を把握し就業上の配慮を検討したことで一度復職を果たすも、再発・再休職し、結果的に依願退職した事例を紹介した。支援に関わった経験から、「健康診断を含めた病気の早期発見・治療と、復職時・復職後の定期面談の実施と医療機関との連携が重要である」と説明。社内の体制については休暇・勤務制度等の制度上の課題や、社内の産業保健に対する意識、人事部門や職場との連携等の課題を挙げ、「今後も産業医や人事部門と共働しながら会社全体の風土づくり、両立支援における役割分担の明確化(看護職は各機関の連携の架け橋になり、相互の翻訳を行う)などに取り組みたい」と抱負を述べた。
「がん患者さんの仕事と治療の両立支援」
長野市民病院 がん相談支援センター 特定社会保険労務士 両立支援スーパーバイザー 北原啓祐氏
同院では、社会保険労務士、ソーシャルワーカー、専門看護師からなる両立支援専門チームで両立支援に対応している。北原氏は「両立支援は、体の痛み、心の痛み、仕事を失うという社会的な痛みを和らげる、緩和ケアの一つ」という考えを述べ、両立支援は個別性・多様性があり「広義の就労支援」が必要であり、病院を含めた医療機関側と企業が一緒に考えていかなければならないことを指摘した。そこで同院では、セミナーの開催などによって経営者との対話の機会を積極的に設けている。対話を進めるに当たっては、会社と病院は話している言語が異なることに触れ、「会社は勤務状況の変化など事例性を重視し、医療機関は体力低下や病状などの疾病性を重視するため、この違いを埋める、翻訳者(コーディネーター)が必要」と語った。最後に、「従業員の両立支援の実現のため、企業の方もぜひがん相談支援センターを利用してほしい」と呼び掛けた。
「長野産業保健総合支援センターからのご案内」
長野産業保健総合支援センター 労働衛生専門職 両立支援促進員 中村恒雄氏
両立支援促進員6名が在籍する長野産業保健総合支援センター。中村氏はセンターが取り組む両立支援事業として、セミナー開催、情報提供、相談対応、個別訪問支援(事業場・病院などでの両立支援を助言・支援)、個別調整支援(事業場での両立支援プラン作成を助言・支援)があるとし、これらは事業場の規模にかかわらず、無料で実施していることを紹介した。またセンターでの相談以外に、医療機関においても出張相談を実施している。さらにセンターが行った両立支援に関するアンケート調査の結果を取り上げ、「両立支援の認知は企業で進んでいるものの、実際に十分に取り組めているところはまだまだ少ない。センターでは両立支援のさまざまな相談に応じているため、従業員への対応で困ったことや両立支援を始めたいなど、お気軽にお問い合わせください」と締めくくった。
- (左から)ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ Global Health Services/健康管理室 統括産業医 岡原伸太郎氏、長野市民病院 がん相談支援センター 特定社会保険労務士 両立支援スーパーバイザー 北原啓祐氏、長野産業保健総合支援センター 労働衛生専門職 両立支援促進員 中村恒雄氏、ミネベアミツミ株式会社 軽井沢工場 保健師 小林きよみ氏